浜地道雄の「異目異耳」

異文化理解とは、お互いに異なるということを理解しよう、ということです。

2021-01-01から1年間の記事一覧

【第240回】 突然浮上のオミクロン・パニック~感染恐怖

産経新聞:大学入学共通テスト(荻原悠久人氏撮影) 読売新聞:濃厚接触者の施設待機までの流れ え、え、え! 今度は「感染」だけではなく「(症状の有無にかかわらず)濃厚接触者」の行動制限――? この二年間、TVワイドショーはじめ「感染、感染、感染」と連…

【第239回】日本の英語教育が目指す未来~吉田研作教授講義

年末近く、12月19日(日)、吉田研作上智大学名誉教授・日本英語検定協会会長を主講師とするEF Education Forumに参加、日本の「英語教育」の歴史をレビューし、「これから」に向けての示唆を得た: 日本の英語教育が目指す未来 第4回EF Education Forum 話…

【第238回】 12月14日、赤穂浪士討ち入り

細川邸跡開放 大石ら切腹の台座 大石内蔵助切腹の図 平素の細川邸跡 元禄15年12月14日(1703年1月30日)は赤穂浪士が吉良邸に討ち入りを果たした日。うち、17人が切腹した旧熊本藩細川家の下屋敷跡。赤穂義士らが眠る泉岳寺から北に数百メートル離れた場所。 …

【第237回】黒髪のオーケストラ、魅力のアジア若者

(写真は本人、指揮者、主催者の許可を得て、筆者撮影) 2011年8月30日 記 : 筆者(浜地)は事務局ヴォランティア 暑い夏の最後、恒例のAYO(アジア・ユース・オーケストラ)が今年もやってきた。 ttp://ayonihonjimukyoku.com/ アジアが一つになったこの圧倒…

【第236回】注目すべき日経解説記事 ~ 迷走したコロナの科学

日経解説記事「迷走したコロナの科学」 コロナ・パニックが発生して、ほぼ二年。筆者(浜地)は以来「コロナは本当に怖いのか?」と疑問を抱いてきた。 「専門家」は終始「感染、感染、自粛、自粛、マスク、マスク」と連呼し、TVワイドショーを中心に「殺人…

【第235回】 コレポンの鏡 ~ 「?」⇔「!」

Les Miserableのポスター 世界を混乱させるコロナパニック。10月に入っても収まりそうにない。 多くの「被害者」が出て社会問題になってるが、芸術の世界も例外ではない。 所はNYCマンハッタン、約40の劇場が集まるブロードウェー。コロナ前、国内外から週25…

【第234回】 ベルリンの壁崩壊20年に思う

2009/11/10 記 1989年10月末、筆者は国際情報(日本情報)に関する会議出席のため、ベルリンに出張中だった。 しかし、東西冷戦の終結の発端となった「壁の崩壊」(11月9日)という歴史的瞬間を二週間後に控え、現場のド真ん中にいながら予測することはで…

【第233回】コロナ緊急事態宣言指標から新規感染数除外へ!

11月6日朝日新聞朝刊 ♪だから、言ったじゃないの~♪ コロナパニックで、教育はじめ日本の社会、経済システムが混乱、疲弊している中、不謹慎を承知の上で歌いたくなる。 昨11月6日付け、朝日新聞朝刊の小さな記事(枝松佑樹記者)。 「(コロナ非常事態)宣…

【第232回】日経記事(リスト)に学ぶ~コロナは本当に怖いのか?

F ナイトの「リスク、不確実性、利潤」(1921) コロナ死者数(世界)日経11月3日朝刊 日本国内死者数 日経11月3日朝刊 「大機小機」2020年3月20日 日経朝刊 本11月3日、水曜日。日経朝刊の「コロナ禍・グラフ」を見ながら、改めて学び、考えている。「コロ…

 【第231回】驚くべき「インド工科大学」フォーラム

ダンデIIT学長、ズラッと並んだパネリスト (許可を得て撮影、全て筆者) インドの衝撃 壇上に上り、パネリストと活発な直談話 (「Entrepreneurship」討議後) 2007/11/20 記 インド工科大学同窓会は、11月にフォーラム「JAPAN CONFERENCE 2007」を3日間…

【第230回】「六角堂」の夢

朱色に映える六角堂 (筆者撮影) 2009/12/25 記 朝もやに迎える日の出(北茨城市五浦海岸にて)。 年末の連休の間(はざま)。 夜明け。 朝かすみの中、岸壁の下に、ひそかにたたずむ、朱色の小さなガゼボー(見晴らし台)。 穏やかな太平洋の水平線のかな…

【第229回】パウェル Colin Powell 米元国務長官が死去

2003年国連演説(カーブボールに基づく) Powell/Bushl APNews 総じて日本のメディアの見出しは(例:10月19日毎日): 「パウェル元米国務長官が死去 84歳 新型コロナ感染による合併症で」 え、え! 84歳の高齢者の死について「新型コロナ感染」を強調しま…

【228回】10月~ 注目すべき「世界的イベント」

1873年6月。岩倉具視使節団が訪れたウイーン万博 (「堂々たる日本人」p134-137 泉三郎、祥伝社) 「世界的なイベント」、オリ・パラが終った。コロナパニックの混乱の中で、多くの反省点・課題を残しながら。【第224回】 五輪・コロナに思う ~「安全」と「…

【第227回】松本清張が『魔笛』(モーツァルト)を語っていたとは!

過ぎ行く日暦、松本清張 新潮文庫 創作ノートに秘かに記されていた『魔笛』をめぐる構想 2009/05/28 今年は、松本清張生誕100年である。北九州市小倉にある松本清張記念館をはじめ、各地でさまざまの行事が行われるようだ。 筆者も清張への思いを元に、NY…

【第226回】9・11同時多発テロ ⇒ 「カーブボール」考

カーブボール(産経・同書の帯は大野元裕(現)埼玉県知事) 2001年9月11日。 即ち、米NYCマンハッタンのWTC破壊をはじめとする同時多発テロから20年。あの日、WTC近くの大学に通っていた次女が一日行方不明になり肝を冷やしたことが忘れられない。 その9・1…

【第225回】ビンラーデン水葬から「護憲法9条」へ(後)

承前: 【第223回】 ビン・ラーデン水葬から「護憲法9条」へ(前) - 浜地道雄の「異目異耳」 ビンラーデン水葬から「護憲法9条」へ(前) イスラム教徒の絶対生活訓「コーラン」(岩波文庫) 一般選挙の難しい「男の世界」(カブール、浅井聡氏撮影) (以…

【第224回】 五輪・コロナに思う ~「安全」と「安心」は別もの

出所:Awakend_Citizen 出所: Awakened_Citizen 出所: Awakened_Citizen 特記:本稿は「コロナは怖くない」と主張するものではなく、F.ナイトの不確実性論の通り、「エビデンス(証左、統計)に基づき、正しく知り、正しく恐れよう」という提案です。 4年…

【第223回】 ビン・ラーデン水葬から「護憲法9条」へ(前)  

ビンラーデン殺害を報じる(産経、2011年5月3日号) (2008年1月22日付け過去記事を基に再製) オバマ大統領の指示のもと、ビンラーデンを「水葬」にした米部隊への疑問を記した(2011年5月2日のこと)。 【第222回】 ビンラーデンを「水葬」にした愚挙 - 浜…

【第222回】 ビンラーデンを「水葬」にした愚挙

米空母 Carl Vinson Carl Vinsonからペルシャ湾に投下される(米海軍公式写真) 2011年5月2日のこと: アルカイダの指導者ウサマ・ビンラーディンを「米国が実施した作戦で殺害した」という一日夜のオバマ米大統領の緊急声明には驚いた。 ここでの「正義は…

【第221回】 日本が主導すべき中東和平問題

ホワイトハウス発表 May 19, 2011 8月15日、「タリバンがアフガニスタンを再占拠」という降って湧いたようなニュース。 筆者(浜地)にとっては、「二人のアフガニスタン人難民」以来、20年ぶりのテーマである。 【第125回】イスラームの花嫁(アフガン難民…

【第220回「子供に英語でPCスキルを」(2005年)

2005/08/03 記 手段としての英語とPCを自然に楽しく学べ、世界標準的なスキルを駆使して中身を構築し、心を伝えていくことができる。子供たちはなんとたやすく入っていくことか! 旧聞ながら、昨年2004年8月27日の朝日新聞に「小学校の英語導入の是非」…

【219回】タタに見る異文化理解 ~ 時空を超えた魅力

The Economist 2012年12月1日号 松本清張「ペレスポリスから飛鳥へ」「火の路」 The Economistは英国ベースの、世界でもっとも重要な政治経済紙(週刊)の一つと見なされている。その表紙をはじめWits(知力)に富む記事は魅力的であり示唆的だ。 (一例:Jo…

【第218回】北京オリンピック開会式の「マスゲーム」

「100年の夢」光と影(2008年8月9日産経新聞一面) 2008/08/10記 8月8日の夜、第29回夏季オリンピック、北京大会の開幕式のTV中継を見た。最初はその規模、美しさ、演出に驚嘆し、「素晴らしい」を連発する解説者、アナウンサーの声に賛同していたが、…

【第217回】コロナ・パニックに強く思う ~ 「『安全』と『安心』は別物」

「コロナ自粛の大罪」(鳥集徹。宝島社新書) 三浦良一氏と愛機 7月11日、イギリスの富豪実業家、リチャード・ブランソン氏(70)が自社ヴァージン社開発の宇宙船で、大気圏と宇宙の境界となる高度85キロまで上昇し、無重力状態を体験、有人宇宙飛行をした由…

【第216回】 五輪実施 ~ コロナを正しく知り、正しく恐れる

正しく知り、正しく恐れる(まえがきより) 6月22日、武蔵野大学有明キャンパスにて 1984年.米ロサンジェルスでの第23回夏季オリンピックは政治的には難しい世界情勢の中での開催だった。が、ビジネス上はそれまで赤字続きだったオリンピックをテレビ放映料…

【第215回】 VUCAの時代:あいまい(ambiguous)な日本の私

The People Side より 大江健三郎氏のノーベル文学賞受賞スピーチ 世界を揺るがすCOVID19新型コロナ・パニック。 筆者が、シカゴ学派の碩学F.ナイトの名著『Risk, Uncertainty and Profit危険・不確実性および利潤』(1921)に基づき、日本における「Evidenc…

【第214回】澤地久枝さんの「わが人生の案内人」⇒ 遠藤三郎翁

澤地さんの「わが人生の案内人」(文春新書) 澤地久枝さんと鳥越俊太郎さん(国会前) 遠藤三郎翁の生前設立墓碑 澤地久枝 さん: https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784166602568 1930年、東京生まれ。1963年、「婦人公論」編集次長を最後に中央公論…

【第213回】イスラエル・パレスチナ紛争に思う「西東詩集管弦楽団」

主催者Tempo Primo(共催・日本経済新聞社)のポスター https://ebravo.jp/archives/87309 (池田卓夫氏によるインタビュー) 巨匠、バレンボイムが、来日公演。昨28日(2021年5月)、東京に無事到着したとのこと。 折しものイスラエル・パレスチナ紛争(ガザ…

  【第212回】 「イラク侵略満三年」―市民記者の主張

「勝利なき戦い」への疑問アピール

【第211回】 グローバル化の必須項 ~ イスラーム文化の理解 (2/2)

ASEANコンテスト優秀者たち 聴衆にも若い人が多い アジアの時代と言われる今、イスラーム文化の理解は、ひとり中近東圏だけでなく、アジアにあっても、やはり理解されねばならない。 まさにそのことを、「ASEAN日本語スピーチ・コンテスト優秀者」発表会・交…