8月15日、「タリバンがアフガニスタンを再占拠」という降って湧いたようなニュース。
筆者(浜地)にとっては、「二人のアフガニスタン人難民」以来、20年ぶりのテーマである。
【第125回】イスラームの花嫁(アフガン難民) - 浜地道雄の「異目異耳」
そこで、関連過去記事を再現する(2011年5月):
- 記 -
テロ問題を中心に世界情勢の最重要課題は中東問題である。
(異)宗教、(異)文化、エネルギー(石油、核)、安全、そして貧困(格差)問題が凝縮している。
そして、その中東問題はパレスチナ(vs イスラエル≒米国政策の強い勢力ユダヤロビー)問題に帰するというのが長年の筆者の主張だ。
その(異)宗教とは、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教という「同根」の一神教どうしの軋轢、「骨肉の争い」と(やや乱暴だが)考えないと、ことは理解しにくい。
その世界最大の難問解決に、日本こそ、大きく寄与できるし、寄与せねばならないというのが筆者の「とんでもない提案」だ。
【第209回】 日本主導で「オスロ合意」再構築を - 浜地道雄の「異目異耳」
Remarks by the President on the Middle East and North Africa | whitehouse.gov
非常に長いが、最も注目すべき点は、国境を、第三次中東戦争の和解原則を定めた1967年決議以前にかえって見直すべきというもの。
The borders of Israel and a Palestinian state should be based on pre-1967 borders with agreed swaps
実に画期的だーー。
これに対して、イスラエルのネタニヤフ首相はオバマ氏との会談で、早速この創設案には反対するコメントを出した由。案の上―――。
しかし、これ(イスラエルとパレスチナの妥協)は絶対に不可欠な命題である。
今回のオバマ大統領の中東和平提案は、多とすべきである。
ビンラーデン殺害にあたっての「犬」「(土葬でなく)水葬」という同大統領の「異文化の不理解➡武力行使」には大いに落胆させられたわけだし、正直「どの面(つら)下げて」(と思わず汚い言葉になってしまう)という思いもあるし、その本音は奈辺にありやという思いも小さくはないがーーー。
【第134回】ビンラーデン殺害に犬が活躍!! - 浜地道雄の「異目異耳」
この最重要懸案事項に対する解説は日本のメディアに見いだせない。
また菅(カン)総理のコメントも(今のところ)見いだせない。
筆者はこの国際的最難題解決を主導できるのは日本である、と繰り返す。世界に誇る金科玉条、憲法9条を擁する経済大国日本だからこそだ。