浜地道雄の「異目異耳」

異文化理解とは、お互いに異なるということを理解しよう、ということです。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

【第122回】コロナで想うナイトのUncertainty

2020年6月1日 "Risk, Uncertainty and Profit" by Frank H. Knight 新型コロナウイルス Novel Coronavirus Disease (COVID-19)が世界を恐怖に陥れ、ビジネスや教育はじめ社会システムを崩壊に導いている。そこで使われている英語を点検してみよう。 まず、No…

【第121回】オマーンに思う「キチンとした英語」

2020年4月1日 ブサイナ王女会見記を含む「アラビアの王様と王妃たち」 本年はじめ1月11〜15日、安倍晋三首相夫妻は日本の石油輸入の9割を占める中東での「友好仲介」を調って、サウジアラビア、UAE、オマーンを訪問した。オマーンは日本人にはあまりなじみの…

【第120回】REIWA 2 に思う温故知新

2020年1月1日 朝日新聞社提供 REIWA2(令和2年)と言っても、もちろん global には通じない。とはいえ、暦・年号は日本のみならず世界それぞれの国地域での重要な local 文化だ。 年号が昭和から平成に変わって5年目、1993年の1月7日。NYC マンハッタンにおけ…

【第119回】Fraternity 友愛 〜 欧州連合の原点

2019年11月1日 ウィーンのPAN・EUROPA事務所にて 本年5月、筆者はプラハとウィーンに、クーデンホーフ=カレルギー伯爵、Graf Richard Nikolaus Eijiro Coudenhove-Kalergi (1894〜1972)の足跡を訪ね、業績を偲んだ。 この“Eijiro”(栄次郎)とは、欧州連合(EU)…

【第118回】五輪のLEGACY

2019年9月1日 TOKYO GLOBAL GATEWAY(掲載許可済み) ちょうど50年前、1969年の7月20日。アポロ11号による人類初の月面着陸の日だ。 この時のニール・アームストロング船長の言葉は緊張感に満ちている。“Houston, Tranquility Base here. The Eagle has land…

【第117回】「上海マグレブ」に学ぶ

2019年6月1日 Maglev 国際都市上海、生まれ故郷。と言っても4歳まででの引揚げだから確たる記憶はない。が、両親の昔話やわずかに残された写真から格別の思いがある。某年、親父が余命短しと医者から告げられ、最後の親孝行と家族旅行 を試みた。折しも「反…

【第116回】夢の THE GHAN

2019年4月1日 THE GHAN 兼高かおるさんが亡くなられた (1月5日)。 TBS系「兼高かおる世界の旅 (当初は「兼高かおる世界飛び歩き」) 』は1959年以来、 31年間にわたり計1586回放送され、移動距離は地球180周分、訪問国は150カ国あまり。 東京オリンピックの5…

【第115回】ボランティアの州 〜 Tennessee

東京・戸越のバーで 2019年1月1日 Jack Daniel's Bar (東京・蔵前) JackDaniel'sは米国のバーボン·ウイスキーだ。 そのラベルにはTennessee WHISKEY (スコッチwhisky とはスペルが違う)、LYNCHBURG TENNとある。Tenn とは Tennessee州でその Moore郡 Lynch…

【第114回】Lay Down Your Arms 〜 A・ノーベルの意志

2018年11月1日 筆者愛用のSuttner夫人の襟章 ノーベル賞の原点・現場を知るべく、7月、オスロとストックホルム訪問を決行した。晴れ渡った空と海。高めの温度もカラっとして爽快だ。古い町並み、由緒ある建造物。手入れが行き届き、現代にたくましく存在して…

【第113回】真夜中まであと TWO MINUTES 〜 真撃な警告

2018年9月1日 「現存で最高の知識人」と称されるChomsky教授の講演 時は本年5月12日。場所はNYCのミッド・マンハッタン。卒業式のシーズンとあって近所のNYUの卒業生が紫色の Cap & Gown姿 (正装) で記念写真を撮っている。米国では卒業式は「Commencement =…

【第112回】深遠なることば ECUMENISM

2018年6月1日 ICAN事務局長 Beatrice Fihn 女史と筆者 ノーベル平和賞2017は ICAN (International Campaign to Abolish Nuclear Weapons) に与えられた。I canとは覚えやすい絶妙のネーミング。 07年にオーストラリアで発足した国際NGOネットワークで、世界1…

【第110回】Singularity:人類の未来を示唆する深遠なことば

2018年1月1日 Singularity University ロゴ 元旦。「旦」とは、地平線からの日の出を表す象形文字。我々日本人にとっては先祖から伝わる文化的喜びだ。 他方、世界には1月1日を必ずしも祝わない文化も多々あり、中東、米国、インドなどでの駐在、出張時にそ…

【第109回】ハンバーガー連想 〜White Castle から White Houseへ〜

2017年11月1日 White Castle ハンバーガー White Castle “White Castle”とは、米国で(すなわち、世界で)最老舗のハンバーガーチェーンだ。「白い城」の名の通り、店構えは城の形をしている。1921年、カンザス州ウイチタでの創業。(紙包でなく)箱入りで、…

【第106回】Trump 米大統領は trump できるのか?

2017年6月1日 全米プロレス協会 (Stamford, CT) わが家にとって一大転機だった1992年5月1日は2度あった。 つまり、転勤。男女4人の子どもを連れて同日成田を発ち、(時差の関係で)同日、「あこがれのアメリカ」NJ州のニューアーク飛行場に降り立った。そこで…

【第97回】 アルバニアを生きる 〜 IkonomiとEconomy

2015年9月1日 「現代の鎖国アルバニア」 かつて、JICA(国際協力機構)の「国際交流」プログラムで来日した若い女性に出会ったことがある。アルバニアから来たとのこと。アルバニア!?バルカンの火薬庫」だ。あの共産主義独裁者のホッジャの国だ。その女性の…

【第96回】 EF 〜 世界最大級のグローバル教育校

2017年9月1日 EF New York NY。喧騒のマンハッタンのグランドセントラル駅から北に向けての電車 Metro - North Hudson 線はハドソン川をスレスレに沿いながら北上、まるで観光・遊覧旅行のようだ。といっても40 分、すなわち通勤圏内であるが、由緒あるTarry…

【第95回】 「カーブ・ボール」の大罪

カーブボールが捏造した製造装置図 2015年11月1日 国連で演説を行うパウエル長官 カーブ=曲線。野球用語でいえばカーブ・ボール=変化球。 何でもないこの言葉が、実はISの台頭をはじめ、現下の中東混迷に至る2003年3月の米軍による「イラク侵略」を引き起…

【第94回】ラッピング広告東西比較

2014年8月1日 ニューヨーク地下鉄の車体ラッピング広告 その昔、JR (Japan Railway)は日本国有鉄道。つまり、利潤を追求しなくてもよい「官庁」だった。だが、民営化後、今は営利追求が目的の企業になった。と、今更のことを言うのも、昨年だったか、東京の…

【第93回】 ボストン・緑茶事件

2012年12月1日 Boston Tea Party (出典:Wikipedia) 世界史の授業で習うアメリカの独立革命の象徴的事件は「ボストン茶会事件」だ。 イギリス本国の植民地政策による高関税に抗議、急進派が、ボストンに停泊中のイギリス船に侵入して、東インド会社の船荷…

【第92回】ダルビッシュって誰?

ダルビッシュ店主人と(小伝馬町) 日本ハム時代(HPより) 東京・小伝馬町のイラン食材店「ダルビッシュ」のオヤジさん 2012年11月1日 NYCのトルコ・レストランDervish(筆者撮影) 「ダルビッシュ」と聞いて「野球選手」と答えられない日本人は多くはいない…