アジアの時代と言われる今、イスラーム文化の理解は、ひとり中近東圏だけでなく、アジアにあっても、やはり理解されねばならない。
まさにそのことを、「ASEAN日本語スピーチ・コンテスト優秀者」発表会・交流会(一般社団法人;日本在外企業協会が長年主催)にて、改めて認識した(2011年10月24日)。
ASEAN各国(インドネシア、タイ、フィリッピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、ラオス)でのコンテストの優勝者11人が招待されて来日。うち女子は7人。うち、4人がスカーフ姿,つまり、イスラーム教徒だ。これが象徴的に語っている。
(写真: かこまれる同会会長:伊藤一郎旭化成会長。ユーモア講評で和ませた馬越恵美子桜美林大学教授)
それぞれ、身振り手振りを交えての日本語スピーチは、必ずしも高度・難解な論議を、数値やこぶしを振りかざし、口角泡を飛ばしながらというわけではなく、おだやかで、心に沁みる魅力いっぱい。
翻って、このグローバル化時代にあって、我々日本人について考えること:
1) 「コンテンツ(中身)=何を言いたいのか?」をきちんと整理する
2) 「ペラペラ英語」の必要はない
3) それぞれ自分の文化を大事にし、他者の文化を尊重する
共催のAIESEC(113の国と地域で活動する世界級の、海外インターンシップ事業を運営する学生団体)の若者も、傍聴、参加、懇親。清々しいことであった。
関連拙稿:
平和を奏でるチェロ ~ AYOとともに
http://www.janjanblog.com/archives/100172
【ご意見板】一件の書き込みがあります
グローバル化には異文化の理解が必須で日本では特にイスラーム文化の理解が必要だ というご指摘はその通りだと思います。
浜地さんほどイスラームを知っていませんが それでも日本で受ける感じとイスラームに触れた感じはかなり違うと思っています。
イスラームは女性差別の激しい宗教だといわれますがトルコではイスラームの男性の女性に対する優しさは欧米人の比ではないと感じました。イスラームの男性は女性は弱い者であり男性は女性を保護する者だという感覚が子供のころから染みついているようです。日本の女性でトルコやイラン、パキスタンなどイスラームの男子と結婚する人が多いのは無理もないという気がします。
これは一例ですが感じとしてはイスラームは優しい宗教でキリスト教のように上から目線で信仰を説くという事は無いような気がします。もちろんアルカイダのような原理主義者はいますがそれはどの宗教にもある病理的現象が政治状況で増幅されただけでしょう。
カースト制が根強いインドでイスラーム教だけでなく仏教やキリスト教もカースト制を否定し仏や神のまえでの人間の平等を説いたのにイスラームが多くの下位カースト、アウトカーストの人たちを引き付けたのは何故か考えなければいけないと思います。
イスラームはこれからの世界でますます重要になるとおもいます。これからもイスラームについての投稿を期待します。