浜地道雄の「異目異耳」

異文化理解とは、お互いに異なるということを理解しよう、ということです。

「月刊グローバル経営」掲載

【第14回】 想いでのSanforize

2009年10月27日 中東ビジネスにおけるthrilling な経験のひとつが、シリアのダマスカスにあるアラブ連盟「イスラエル・ボイコット本部」での交渉だ。 Central Office for the Boycott of Israel (OBI)はパレスチナを支援するアラブ諸国がイスラエルを経済的…

【第13回】 ローマのRelations

2009年09月28日 Vespa(スクータ)で女の子と二人乗りでスイスイ走る。この憧れの風景は云わずと知れた映画「ローマの休日」、恰好の「生きた英語」の教材だ。 グレゴリー・ペックが扮するアメリカの新聞記者Joe Bradleyは標準のアメリカ英語で話し、オード…

【第12回】 Cymbal が語る家族経営の伝統

2009年08月24日 1918年に故松下幸之助氏が個人創業した松下電器産業が2008年10月1日、社名をPan(a)(汎)− Sonic(音)に変えた。Ah, the legacy is gone! 他人ごと( = None of my business)と思えない寂しさが残る。 片や、1940年、McDonaldが始めたハ…

【第11回】 Sound Of Musicで英語力向上!

2009年07月27日 The Sound of Music マンハッタンから車で、マサチュセッツ州の夏の音楽祭で有名なタングルウッド(Lenox) や新島襄(幕末に函館から脱藩。後年同志社設立)が学んだアムハースト(Amherst)を越えてほぼ真北に向かって約四時間。スキーリゾー…

【第10回】 ビジネスに不可欠な体液=ユーモア

2009年06月29日 「指導者たちのユーモア」村松増美 長いビジネス生活の中で、一番やりたくなかったのが同時通訳である。この仕事は、生活文化、政治経済、森羅万象、ありとあらゆるテーマが、突然前触れなく登場して、「知的瞬発力」ともいうべき技量を人さ…

【第9回】 Credit(信用)はMoney Matter(金次第)

2009年06月01日 Credit Card 日米のビジネスギャップを考えるときに、すぐに思うキーワードがCreditである。 大学における「単位」はCredit。流動意識の高いアメリカ人は、大学を途中で変えることも珍しくなく、Creditの互換性が問われる。 自由の国アメリカ…

【第8回】ビールにまつわるGood Will紛争

2009年05月01日 Budweiser Budvar 某年、転職の合間を利用して汽車やホテルの予約もせず、思いつくままに 家内と憧れの東欧流浪をした。「冬の旅」だ。 オペラ「ラ・ボエーム」の語源であるボヘミア(チェッコ)ではレンタカーを駆って、プルゼニ(Plzeň, ドイ…

【第7回】 Phone(音声)の難しさ、楽しさ

2007年7月2日 Phonics (松香) ニューヨークに赴任して聞もない頃、当時小学生だった二女が、私の Japan という発音を笑う。こっそり辞書で発音記号を見ると Jap(ae)n とある。なるほど、(自称)国際ビジネスマンの私の発音は30年来 Jap(A)nであった。アメリ…

【第6回】海賊にみる「RとL」考

2009年02月01日 1881年のプログラム表紙 専門学者によれば、言葉にはphoneme(音素=母音と子音の数)があり、英語ではだいたい44、日本語では28だと言われている。例えば、英語では/r/と/l/は違う子音となり、2つの違う音素だと区別されるが、日本語では区…

【第5回】Parsiの商人

ペルセポリスから飛鳥へ(松本清張) 2009年01月15日 煙を上げるタージ・マハール・ホテル インドのムンバイ(ボンベイ)の「同時テロ」(2008年11月27日)で、あの瀟洒で豪華な老舗「タージ・マハール・ホテル」の火煙の映像を見て、衝撃を受けた。 同ホテ…

【第4回】Orient(日が昇る)に思う

バクー;イスラム教徒とユダヤ人のクリスマスパーティー(1913)The Orientalist p.292 2009年01月01日 Whirling Dervish 新年、静かな朝、春の海の音(ね)。日本人のこころにしみ込んだ文化そのものである。 一月一日、元日の朝は元旦。「旦」(朝、明け)…

【第3回】From the New World

2008年12月01日 ドボルザーク 1993年12月16日。筆者はNYマンハッタンのカーネギー・ホールの前に立っていた。丁度100年前、1893年のこの日、ここでドボルザークの交響曲第九番が初演されたのだ。 ♪ミーソソー、ミーレド、レーミソーミレー♪、下校時に鳴るこ…

【第2回】バーンスタインを巡るRight

2008年11月01日 バーンスタインのハーバード講義 この秋から年末にかけて(12月13日まで)、マンハッタンはバーンスタイン一色だ。Leonard Bernstein、偉大な音楽家の生誕90周年、ニューヨーク・フィル音楽監督就任50周年を記念して、カーネギーホールとNYフ…

【第1回】世界を変えるTicket

2008年10月01日 英語を楽にマスターする方法などないが、楽しく学ぶ方法はある。一番は何と言っても映画、ことにミュージカルは楽しい。それも古いほうがわかりやすい。その代表のひとつは「踊る大紐育 On the Town (1949)」。24時間の休暇をもらった3人の…