浜地道雄の「異目異耳」

異文化理解とは、お互いに異なるということを理解しよう、ということです。

2022-01-01から1年間の記事一覧

【第256回】 文化(文明でなく)の衝突 ― 勝てない戦い

寺子屋でコーランを学ぶ (サウジアラビア) 2005年9月15日 記 (貿易研修センター World Forum) 一体、文明が衝突するのだろうか?実は衝突するのは文化であり、この点を見極 めてないブッシュ政権の「武力戦略」が中東問題を泥沼化した。 2001年の9・11事件後…

【第255回】 「情報」: 情けに報いる

(1993年11月21日New York Times) 2004年8月2日 記 (貿易研修センターWorld Forum) 「はじめに言葉ありき」。(ヨハネ一章一節) この情報技術時代にあって、言葉はいよいよ重要な手段だ。そもそも「情報」という日本語、「情けに報いる」とは何と日本的表現だ…

【第254回」 ロシア・ウクライナ紛争は勝(すぐ)れて宗教紛争

プーチンとロシア正教キリル一世(AFP) 2月24日にロシアのプーチンが「ウクライナ侵攻」を開始以来、マスコミを中心に世論を揺るがす「ロシア・ウクライナ紛争」。 日本では「プーチン巨悪 vsウクライナ可哀想」一色である。 が、どうしたことだろう?「宗教…

【第253回】講演:「情報大混乱時代」にあって重要なFact Check

一般社団法人 グローバル・ビジネスコミュニケーション協会 第23回研究会: 1.テーマ:「情報大混乱時代」にあって重要なFact Check/真偽の検証 2.講師:浜地道雄:国際ビジネスコンサルタント ・GBCJアドバイザー 3.日時:2022年5月14日(土)13時~14時30…

【第252回】 ロシアのウクライナ侵攻を語るチョムスキー教授

NYCでの平和シンポ後の懇親会でのチョムスキー。 2018年5月。筆者撮影。 一昨2020年初頭以来の「コロナパニック」。これが収まらぬうちに、本2022年2月24日のプーチン・ロシア大統領の演説に続く「ウクライナ侵攻」が、世界を混乱に落とし入れている。 この…

【第251回】 あいまいなグリッサンド - 美しい文化について

百人一首 IIST World Forum 2003年12月15日 掲載 人間関係が重要な日本の社会。そこでは曖昧さは美徳ですらある。これを800年もの昔の皇女の悲恋詩になぞらえて解説する。 「玉の緒よ 絶えなば絶えね 永らえば 忍ぶることの 弱りもぞする」 という百人一首に…

【第250回】OSINT時代に想う「情報」と「知力」= Intelligence

OSINT Guide : Nicholas Crowder (著) 四月。April foolの起源にはペルシャやインドの風習などいくつかの説があるがユーモアがベースだった。 現在、それはビジネス(広報宣伝)にも使われることがある。昨2021年、米国Volkswagen社はVoltswagenへの社名変…

【第249回】ウクライナを巡る、深いヒューマン・ストーリー

Florence Nightingale(1820~1910) 突然の話題。ウクライナ。 偶々、往年の大横綱、大鵬の出自を知り、打たれた。 昭和の大横綱「大鵬」に流れるウクライナの血 父親はハリコフ市出身の「コサック騎兵」だった | デイリー新潮 父(ウクライナ、コザック、…

【第248回】「情報氾濫時代」~最重要なFACT CHECK(情報真偽チェック)

2020年初頭から、世は「コロナパニック」。その原点は、「経済か命か」という二者択一論での「煽り」がずっとワイドショーを通じて、茶の間に入り込んできた。 一体、「コロナは本当に怖いのか?」「コロナを正しく恐れよう」と主張してきた筆者には、不思議…

【第246回】ラッセル・ホテルからパグウオッシュへ

ラッセル・ホテル ロンドン (旧HP) 2月24日、ロシアがウクライナ侵攻を開始した。 それを受けて日本パグウオッシュ会議が抗議声明を発出した。 ロシアのウクライナ侵攻に関する声明 同会議の第1回会議は1957年7月カナダのパグウォッシュ村で開かれ、日本か…

【第247回】新型コロナ ~ 「分科会」経済学者の優れた異見

2020年初頭から2年間、「コロナは本当に怖いのか?」「正しく恐れよう」と主張してきた。 コロナは本当に怖いのか? ~ナイトの「不確実性論」から見る 数字、定義、根拠不足の新型コロナウイルス報道 「お化けの恐怖」に振り回される日本|NetIB-News a - …

【第245回】再主張:コロナは本当に怖いのか? ~ Fナイトの「不確実性論」から

奇跡的に少ない日本のコロナ死亡者数・率 (NYT) コロナ・パニックが発生してから丸二年。 筆者はずっと「コロナは本当に怖いのか?」「正しく恐れよう」と主張してきたがその原点はF. ナイトの「不確実性論」(1921)だ。 個人的解釈も含めて言えば、「エビ…

【第244回】(旧)高縄鉄道・高輪大木戸地区の開発

築堤跡 1月19日、港区三田、笹川記念館5階のレストラン菊の好意で撮影 大きな工事が進んでいる。 (承前) 【第201回】高輪ゲートウエイ駅近くの遺構 - 浜地道雄の「異目異耳」 内閣府 地方創生推進事務局資料より: https://www.chisou.go.jp/tiiki/kokusen…

【第243回】2022年:ICT 推進の要(かなめ) ~ 異文化理解・多文化共生

(左)iU中村伊知哉学長と (右)キャンパス横、スカイツリーが見える 縁あって、iUで「多文化理解」の授業を受け持った。iUとは「情報経営イノベーション専門職大学」(中村伊知哉学長)。ICT・情報をベースに起業を奨めるというユニークな新設校だ(キャンパ…

【第242回】 日中国交回復50週年 ~ アルバニアに想う

(承前) アルバニアを生きる 【第97回】 アルバニアを生きる 〜 IkonomiとEconomy - 浜地道雄の「異目異耳」 1972年9月29日、日中国交回復。 その一年前1971年10月25日に採択された第26回国際連合総会2758号決議(英語: 2758 XXVI. Restoration of the lawf…

  【第241回】 2022年、日中国交回復50周年  

NHKTVでウイーンからのLIVE (2022年1月1日) 1972年9月25日、周恩来首相と田中角栄総理大臣(公表写真) コロナ・パニックが発生して二年。病める友を見舞うことも、逝く友を見送ることもできない哀しい異常事態。ずっと「人との対面、対話」が制約され、ま…