浜地道雄の「異目異耳」

異文化理解とは、お互いに異なるということを理解しよう、ということです。

【第375回】 有意義なシンポジウム「戦争ではなく平和の準備を」

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川崎哲・青井未帆両氏の著・編集による同書(地平社)出版記念シンポジウムが9月8日衆議院第二議員会館で開催された。新たな外交・安保政策はこれだ! 

戦争ではなく平和の準備を | 地平社

主催:平和構想研究会 (heiwakosoken.org)

 

開会直前の様子

写真、講演席向かって右から、熊谷伸一郎、川崎哲、青井美帆、君島東彦、畠山澄子、元山仁士郎の諸氏。

講演席前の長身黒シャツは長谷川宏明治大学教授。その横の後ろ姿は市民メディア放送局UPLAN代表の三輪祐二氏。

全体進行はそのUPLAN動画撮影に記録されている。

https://www.youtube.com/watch?v=y1Tuujfvx38

 

順を追って筆者(浜地)抄記:

・熊谷伸一郎氏(地平社社長)挨拶

同氏は岩波書店「世界」の元編集長

 

・川崎哲氏(ピースボート共同代表、平和構想研究会代表):

8月下旬、カザフスタン(核兵器禁止条約締結国)での国際会議に参加。

軍備による「抑止力」一辺倒では危険なことになる。

東アジアにおける平和外交のために東アジア版INF(核・ミサイルを管理する軍縮条約)重要である。

又、対中国への敵視政策はやめ、対朝鮮半島の平和と非核化の交渉をしっかりと行うべき。核兵器禁止条約や非核地域条約は平和をつくるためのツールである。

軍備による「抑止力」一辺倒では危険なことになる。

関連拙稿 

【第192回】ノーベル平和賞(日本被団協と九条の会に)考 (9) - 浜地道雄の「異目異耳」

 

・青井未帆氏(学習院大学教授):

10年前の「破壊」。安保政策が憲法論から切り離されて、国会で議論されなくなってしまった。国会で法律で根拠を作る際には合憲かどうかの議論が必要だ。。

先の大戦における「高度国防国家」を作った手法が再び使われてる。

有事における地方自治体に対する指示権を憲法論なしに決定などはっきりした「破壊」以外にも、じわじわと「侵食」が進行中。

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【第95回】 「カーブ・ボール」の大罪 - 浜地道雄の「異目異耳」

 

・君島東彦氏(立命館大学特命教授、国際平和ミュージアム館長):

OSCE Organization for Security and Co-operation欧州安全保障協力機構。フィンランドなどによる中立的安全機構。東アジアにおいてもこのような試みが必要。

ASEAN+8(ロシア、日本、中国、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、インド等)を元に何かできるか。

東アジアの次世代を育てる教育。日中韓学生平和対話を。

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【第71回】 Lay Down Your Arms 〜 ノーベル平和賞・憲法九条 - 浜地道雄の「異目異耳」

 

畠山澄子氏(ピースボート共同代表):

ピースボートで寄港したコスタリカは非武装国家。

冷戦期に非武装を実現する大統領を選び、隣国と軍事的では武力によらない解決を探り、平和を自らの力で勝ち取ってきた。

ひるがえって日本は戦争の危機を煽り軍拡に突き進んでいる。軍備によらない平和の準備を!

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【第187回】ノーベル平和賞(日本被団協と九条の会に)考(4) - 浜地道雄の「異目異耳」

 

元山仁士郎氏(一橋大学大学院生、元ND、OKINAWA SEALDs創立):

安保三文書が出され、2024年の今分岐点を迎えている。

「それは憲法に違反しているのではないか」と国民がストップをかけることができる制度が必要。

関連拙稿:

2024-05-03 【358回】「武力で平和はつくれない」憲法記念日大集会 | ISF独立言論フォーラム

 

すべて(戦争にではなく)平和に向けての正論であり、

副題「新たな外交・安保政策はこれだ!」への示唆するころ大であった。