浜地道雄の「異目異耳」

異文化理解とは、お互いに異なるということを理解しよう、ということです。

【第373回】生成AI時代にあって最重要な人材育成

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New Education展(内田洋行主催、6月6日)における「人材育成」の講演で伊藤健二氏の高話のプレゼンテーションは感動的だった。

NEW EDUCATION EXPO | New Education Expo

 

まず、「音声、(顔)写真、画像など生成AIは簡単に偽造できる」という出だしからしインパクトあり。その偽造の例を出して聴衆に尋ねる。一体「本物は何だ、誰なのだ?」と。惹きつけられた聴衆の反応。

 

そして、「AIと共に働くために必要な力」として、対話能力、Critical Thinkingが挙げられた。

一時間半たっぷりの熱演。

 

特に印象に残ったのは「AIと共に働くために必要な力は何か?」:

・AIと対話する能力

・AIの出力を読み取る力、Critical Thinking

・Hallucination (幻覚:一見もっともらしい偽情報)を見極める能力

・AIと共存する意識:

(AIに任せられるタスクは任せて、人間には

何ができるか、どのような付加価値を生み出せるか)

 

そして、まとめ:

・企業の人的資本投資に伴走、

・新たな雇用を創造する大学へ

 

これは神田外語大学の宮内孝久学長(元三菱商事副社長)が昨年の入学式での式辞で述べたCritical Thinking*と一致する。*情報を多角的に検討し、論理的・客観的に理解すること

【第340回】「月刊グローバル経営」寄稿第100回にあたり~review回顧とprospect展望(2/2) - 浜地道雄の「異目異耳」(拙稿後半)

 

ということで、思い立った筆者(浜地)はこの優れたお二人を引き合わすことができた(8月8日 FCCJ)。

 

勿論初対面のお二人なのだが、筆者の簡単な紹介を待たずして、瞬時に文字通りの熱論に入った。

 

さて、現下の世相を観察するに、生成AIの発展、話題はとどまることを知らない。

ビジネス界、政界、官界~~。メディアの未来の姿は?

選挙においての偽情報は特に警戒を要する。

はたまた、大接戦の米大統領選挙においてはディープ・フェイク、AIチャットポットを活用した偽写真、偽情報が無差別に流布されているとのこと。

 

となると、未来に向けての要(かなめ)は、頭記の通り、人材育成・教育、Critical Thinking、AIと共存しつつ但しその偽情報を見極める能力。

即ちAI⇔HI Human Intelligence(人間の知力)に帰結する。

 

関連拙稿:

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