浜地道雄の「異目異耳」

異文化理解とは、お互いに異なるということを理解しよう、ということです。

【第386回】トルコ・日本外交関係樹立100周年

東京丸の内出光美術館で「トプカプ宮殿」展が開催中(25日、最終日)。同展終了をもって同美術館は休館となる(帝劇ビルの建て替えのため)。

「トプカプ宮殿博物館・出光美術館所蔵 名宝の競演」概要と前売券販売のお知らせ|お知らせ|出光美術館

入り口で(展示内は撮影禁止)

展示は、「華やぐ宮殿の宝物」「中国陶磁の名品―東西交流の証Ⅰ」「日本陶磁の名品―東西交流の証Ⅱ」「色彩鮮やかなトルコのタイル・陶器」と4章に別れ、それぞれ文字通り秘宝が展示され、感動を呼ぶ。

「東西交流」についてはまさに「世界史の原点」ともいうべきダイナミックなオスマン・トルコの活躍が伺い知れ、こころが躍る。

【第65回】 「East is East」か「East is West」か? - 浜地道雄の「異目異耳」

石油担当中東駐在であった(元)商社マンにとっては忘れられない数々の想い出。就中、トルコ・イスタンブールは世界史にとって極めて重要な位置づけである。

しかし、例えば現下、大問題の「ウクライナ・ロシア紛争」にしてもその原点であるコンスタンチノープル総主教(イスタンブール)についての報道・解説は日本であまり見られ無い。

松本道弘氏とConstantinopleで語りあった「言葉と文化(宗教)」~ロシア・ウクライナ紛争に想う | ISF独立言論フォーラム

さて、この出光(興産、石油)は長寿番組としてギネスにも登録されている「題名のない音楽会」(TV朝日)の長年のスポンサーである。

【第153回】題名のない音楽会「NYフィル・バーンスタイン・小澤征爾」 映写会 (於:NYC) - 浜地道雄の「異目異耳」

特に「音楽」というジャンルにおいてはトルコ軍楽隊は銘記される。

我々に馴染みのある打楽器「シンバル」の歴史は興味深い。

【第12回】 Cymbal が語る家族経営の伝統 - 浜地道雄の「異目異耳」

加えて、現下話題のノーベル平和賞・被団協=ヒロシマナガサキの悲劇原爆投下(1945年)。そのわずか11年後、1956年で被爆少女の哀しみを詩に表わしたトルコの詩人ナーズム・ヒクメット(Nâzım Hikmet, 1901~1963)。本名 メフメト・ナーズム・ラン Mehmet Nâzım Ran。

その詩に基づきオラトリオを作曲したのがトルコの鬼才、ピアニスト・作曲家Fazil Sayファジル・サイだ。

【第380回】♫ナーズム・オラトリオ♫ ~ノーベル平和賞2024・被団協に想う 2024/10/31 | ISF独立言論フォーラム

このトルコ語字幕に何とか「日本語」「英語」を加えて、世界に広く「核兵器廃絶」を訴えることはできないものか。

因みに、筆者の故郷、南紀串本にあってトルコとの長年の縁が想起される。 

【第285号】故郷南紀訪問 (2/2)串本町 「日本トルコ友好の歴史」 - 浜地道雄の「異目異耳」