浜地道雄の「異目異耳」

異文化理解とは、お互いに異なるということを理解しよう、ということです。

【第191回】ノーベル平和賞(日本被団協と九条の会に)考(8)

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ノーベル平和センターにおける特別写真展協賛のNational Geographic



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平和を歌うBrigitte Grimstadさん



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NATO軍事演習に抗議するIngeborg Breinesさん



 

(2018.7.23JICL法学館憲法研究所に寄稿)

オスロで「世界の宝九条」をアピール

 

5月12日、NYCにおける国際平和会議TWO MINUTES TO MIDNIGHT(「あと2分で世界は終末を迎える」という国際科学者連盟の警告)において、N.チョムスキー教授をはじめ、世界の錚々たる平和リーダーの話を聞き、同時に、事後の懇親会も含めて「世界の宝九条」をアピールできたのは、幸運以外の何ものでもありません(PDF)。

その出席者リスト、議題を振り返り、改めて「凄いところに行きあわせたなあ!」との感を強めています。

さて、その「九条の会(と日本被団協)をノーベル平和賞に」という運動を長年推進してきた筆者(裏方)としては、やはりどうしてもノールウエイ・オスロに飛び、直接関係者に会い、状況を確かめ、「九条は世界の宝」とアピールせねばと使命感をずっと抱いてました。

そしてついにオスロ(及びストックホルム)訪問を決行、「ノーベル平和センター」、「PRIO国際平和研究所」等々を訪ねることが出来ました。
*1 ノーベル平和センターでは、何と特別写真展Generation Wealth(謙虚さ質素さを忘れ富を追う現代)をNational Geographicがスポンサーとのことで、当事関係者たる筆者は特に嬉しいこと。
*2 PRIOの創立者は「積極的平和」提唱のJ.ガルトウング教授。

A.・ノーベルの平和希求という観点から、ノーベル平和賞を「監視」し、ずっと「憲法九条の世界的価値」を評価してくれたのが平和問題の識者、Fredrik Heffermehl氏(元々は憲法学者浦田賢治教授の紹介)。

同氏の紹介で、関係者がオスロ議会前の広場で平和(軍縮)アピール集会をするというので、
早速行ってみました(7月11日)。

演説するのはIPB(International Peace Bureau)の前共同会長のIngeborg Breinesさん
IPBは何と、前述、5月のNYCにおける平和会議の主催団体。
折しも、NATO北大西洋条約機構=米国を中心とする欧州での集団的軍事機構)による大規模軍事訓練があり、それへの抗議集会に参加、ベルリンから帰国した直後とのこと。
ギターを抱えて歌っているのはプロの歌手Brigitte Grimstadさん。82才とのことだが、まだに魅力のある歌声。

皆、この飛び込みに過ぎない日本人一市民の「戦争を禁止した日本国憲法九条の世界的価値」というアピールを、素直に賛同、評価してくれました。

極寒の長い冬があるからこそ、北欧のこの7月は本当に晴れやかーー。