浜地道雄の「異目異耳」

異文化理解とは、お互いに異なるということを理解しよう、ということです。

【264回】再々記:感染パニック~正しく恐れよう (NHK日曜討論から)

新型コロナ禍。2020年の初頭に発生以来2年半。ずっとパニック状態が続き、教育はじめ社会混乱が続いている。

「新型コロナは本当に恐いのか?」「正しく恐れよう」と主張してきた筆者の主眼は経済学シカゴ学派碩学F. ナイトの「不確実性論」(1921)だ。保険ビジネスの原点。この世に、リスク・ゼロもコロナ・ゼロもない。

エヴィデンス(証左)のない推測は、「お化けがいつ出るか」という恐怖を煽る。

新型コロナ~「分科会」経済学者の優れた異見 | ISF独立言論フォーラム

 本文中に記したとおり、「分科会」メンバーである大阪大学大竹文雄教授の重要な論考:

https://note.com/fohtake/n/nc6612

それを知ったのはzoom研究会(仲田東京大学准教授准教授)での聴講だ。 

その仲田泰祐准教授が7月24日、NHK日曜討論に登壇した。「コロナ感染“過去最多” 対策、今何が必要か」と重大テーマ。

 

縷々、報告、説明があったが「エヴィデンス=証左に基づき正しく恐れよう」と主張してきた者にとっては、やはり貴重な討論会だった。 

 

殊に、仲田泰祐准教授(東大大学院)の論点に同意。

・「感染者数=20万975人」だが「重症者数は203人」。

・結婚件数は二年間で計約11万件減少か。そして結果、生まれるこどもは15-20万人少なくなる可能性。

・(TVをつけると多々出てくる)感染、医療のデータ・情報。だがそれだけでなく、自殺、孤独、結婚(減)といった社会的負のデータ、と両方のデータを示す必要がある。

 

山際大志郎新型コロナ対策担当大臣:

・新たな行動制限は行わず、社会経済活動の回復を目指す。コロナはドンドン姿を変えていく。

ウイズコロナゆえ、データ、ファクトを示す。指針は政治の仕事。分科会でしっかり検討。

・(感染爆発とはいうものの)「重症化率は変わらない」、

 

京都府立医科大学貫井陽子教授:

・患者の命がもっとも重要。 with コロナであり、ゆえにきちんとした指標(メルクマール)を政府から示してほしい。

 

尾身茂「分科会」会長:(後ろ姿)

・6波を経て、色々なことが分かってきた。非常事態宣言等など強い行動制限を採らないのなら、それに代わる体制をつくり、市民一人一人が対策を徹底すること。

 

 以上だが、重要付記 :

*尾身会長の発言については「今まで、感染、自粛をリードしてきたのに、驚きの職務放棄」とネットでは抗議が見られる。実際の発言は実動画を参照あれ。 

*他方、その「リーダシップ」については、筆者(浜地)はやはり「報道、解説」にも問題あり、と考える。 

*事実、本討論会の冒頭には「猿痘」についてのコメントがあった。加えて討論会直後の「NHKニュース」でもトップは「日本人で初めて猿痘感染者」とオドロオドロしく。(因みに、日本の人口は一億3千万人)

早速FACT CHECK(一体、事実は何なのだ?)するとWHOの発表(23日)では猿痘感染者の98%が男性の同性愛者とのこと。

 (了)