浜地道雄の「異目異耳」

異文化理解とは、お互いに異なるということを理解しよう、ということです。

【第91回】 サッカリンの娘たち 〜 新年のきもちの良い話

 

2017年01月10日

 

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サッカリンの娘たち(本人承諾済み)

 新年、松の内、午後、快晴。
所要で都内泉岳寺駅から、京浜急行下り特急に乗車。
発車まもなく同じボックス席に座った二人の金髪娘が聞いてきた。
「この電車はSky Treeに行くか?」とーー。
え、まさに逆方向。特急とて横浜まで止まらない。
焦っても仕方がない。横浜でとんぼ返りだが、着いたら教えるから安心せよ、と説明。

さて、そこで「Where are you from?」とspeak-up。二人は完璧な英語を話す。
一人(写真左)はEnglandからとのこと。
そしてもう一人(写真右)はfrom Russiaとのこと。ロシア人がこんな完璧な英語を話すのか?
と、思いながら「with love?」とオヤジ風のジョークが受ける。
*From Russia with love「ロシアより愛をこめて」とは勿論、「『007』シリーズ」映画の第2作だ。1963年の昔話が通じたーー。
「ロシアのどこ?」 サッカリン
サッカリンと聞こえる(汗)。え、と二度三度聞いてはじめて分かった。
Sakhalin サハリン樺太とのこと。そこで、生まれて育ったよし。
で、何をしてるの? English teacher。(小)学校で英語を教えてるとのこと。
話題はそこから、昨年暮れのプーチン大統領の来日に移り、「(英語)教育の目的は世界平和」(鳥飼玖美子教授)というところまで及んだ。
「日本は憲法第九条で戦争を放棄してる」と言ったところで、「え、知らなかった、素晴らしい」。「帰ったら子供たちにそう伝えます」。
そして最後に「日本がいよいよ好きになりました」というところで、横浜駅に到着。あわただしく、下車。
わずか30分。新年に気もちのよい会話だった。

さあ、2017年、世界はどう展開していくか?

 

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