昨2022年、7月8日、安倍(前)首相の銃撃以来、降ってわいたような「統一教会」問題。
が、それはとうに、フレイザー調査報告(1978)で指摘されていたこと。以来45年間、日本で注視されることは殆どなかった。朝日ジャーナルで報道されたのは1986年12月6日号
有田芳生氏、鈴木エイト氏がこの10年追求しご苦労されてきたわけだが、これとても大きな、話題、運動になることはなかった。
独立言論フォーラム、統一教会シンポを聴講して | ISF独立言論フォーラム
つまり、今の日本(政府、メディア、国民)がその「非」を追求するには、何よりも「日本版フレイザー調査・報告」の実施が必須である。これがあってこそ初めて、そこをベースに「問題の理解→対策」が可能となる。
言葉というものが年代を経るに従い変化するということは否めない。が「ことの本質」を知ることは重要である。
その重要点の一つは「カルトcult」。本来、cultとは「熱心で厚い信仰心」であり、非社会的詐欺という意味はない。
Cultに遭った明治期のグローバル志士たち | ISF独立言論フォーラム
はたまた、盛んに言われる「洗脳」。これはbrain washingの邦訳だが正確に理解する必要がある。
【第283回】 満月 ~ 兎にみる信心・布施 - 浜地道雄の「異目異耳」
辞書(Longman)を引くと、例文としてこうある。
Don’t let all those television advertisements brainwash you in buying that soap.
TVコマーシャルで洗脳されてはならない、と。
裏を返せば、メディアの情報、解説については「FACT CHECK」(=事実は一体何なのだ)という観点で冷静に受け止めることが重要だ。
G. Orwellはジャーナリズムの在り方について喝破している。ここでのPublic Relationとは「宣伝」にも通じるし、またPropagandaとも言える。
プロパガンダとは、本来カトリックにおける布教活動のことであった。古今東西見回しても、宗教活動は「個人の信仰」をベースにいかに「蓄財し、信者を広げるか」ということである。
従い、ことは「統一教会」ひとりの問題ではなく、グローバル社会における「異文化(宗教)」理解という原点に立ちかえることが重要だ。
さあ、危険も多いこの世の中、どうやって「しなやかに生き抜くか?」
【第216回】 五輪実施 ~ コロナを正しく知り、正しく恐れる - 浜地道雄の「異目異耳」
(本件、実に微妙かつ複雑な問題であり、筆者浜地の主張ということはなく、広く、みな様の意見、異見を仰ぐ次第です)